ECO家の一族 クローバーワールドの片隅に生きる、とある一族のお話。
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フレスラウ事変 III

リントヴルム 某商館――


R氏:――では、神子様は巧みにかわされた、という事かね。

B氏:左様。


Z氏:しかし、一時は肝をつぶしましたな。フレスラウが神子様を頼ろうとするとは。


G氏:まさしく。あの方に乗り出されていたとしたら、どうなっていたやら。


B氏:そんな事態が訪れなかった事は、ただただ重畳であった。


G氏:さて。


L氏:うむ。本題に入ろう。


R氏:フレスラウには、訓戒を与えなければなるまいな。


Z氏:どのような?


L氏:今回の件をまとめ上げたのは、フレスラウ候の近臣エルベックという男だ。


G氏:さすがにフレスラウ候に手を出すのは、まずいかね。


B氏:さすがに、な。訓戒だ。その男にとどめるべきだろう。


L氏:では、決を採る。反対するものはいるかね――結構。


Z氏:今回の持ち回りは当方だな。早速、手筈を整えよう。


R氏:頼む。












…………。


…………。


…………。












フレスラウ近郊――


ファンルース:……む。


倒れている男:う、誰か、いるのか……?


ファンルース:…………。


倒れている男:頼む……。誰か……。


ファンルース:……野盗か?


倒れている男:いや……。


ファンルース:深手だ。気の毒だが助からん。


倒れている男:…………。


ファンルース:これも何かの縁だろう。言い残す事があれば聞くが。


倒れている男:…………。


ファンルース:ないか。では、俺は行く。








倒れている男:待て。待って、くれ。


ファンルース:手短にしろ。もう幾らも時間はないぞ。


倒れている男:神子様に、フレスラウ候からの……。


ファンルース:神子様……? ブールカルトの、か?


倒れている男:フレスラウ候からの……、ここに……。


ファンルース:フレスラウ候……?


倒れている男:…………。








ファンルース:おい! おい! ――死んだか。












…………。


…………。


…………。













ファンルース:…………。







 どうも、厄介なものを背負い込んでしまったな。

 ふむ……。

 しかし、こいつ、どうするか――ッ!


















…………。


…………。


…………。













ファンルース:全く……。さっきあの男にかけた台詞を、自分自身に言う羽目になるとは、な。







 ――深手だ。

 残念だが、助からん。

 もう、幾らも時間はないぞ。








ファンルース:さて、どうするね。ウォルフラム・ファンルース。







 残され星のものがたり 第201話 「フレスラウ事変 III」 終

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