ECO家の一族 クローバーワールドの片隅に生きる、とある一族のお話。
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君住む街へ VII

リントヴルム郊外――


ヒルデ:失敗しましたよ。

カミル:え?


ヒルデ:会いたい人がいたのですけどね。ファーライ夫人を通じてしか連絡が取れないのですよ。


カミル:ああ……。


ヒルデ:あれだけの事を言っておいて、もうファーライ邸に顔は出せませんよ。


カミル:そんなに根に持つ方でもないと思うけど。


ヒルデ:どうですかね。――この辺りでいいですよ。


カミル:うん。








ヒルデ:結局、あまり世話にはなりませんでしたから、礼は言いません。


カミル:そうだね。


ヒルデ:ブールカルトに来た時にはもてなしてあげますよ。


カミル:うん。是非。


ヒルデ:こちらでは食べる機会のないものを、色々とおごってあげます。


カミル:うん。


ヒルデ:私の気が変わらないうちに来なさい。あまり時間が経ってからだと、言った事を忘れますから。


カミル:すぐに、すぐに行くよ。待ってて。








ヒルデ:フフ――じゃあね、カミル。








カミル:じゃあね、ヒルデ。












…………。


…………。


…………。












サン・スーシ館――


ヒルデ:戻りましたよ。








ヒルデ! 馬鹿者!


ヒルデ:お、伯父様!?


レードゥル:ヒルデ。ブールカルト候は毎日、ここでお前の帰りを待たれていたのだ。


ヒルデ:…………。


ブールカルト候:…………。


ヒルデ:伯父様、ご迷惑をおかけ――。


ブールカルト候:迷惑ではない。お前は、心配をかけたのだ。


ヒルデ:……はい。申し訳ございませんでした。


ブールカルト候:私も軽率だった。お前の気性を考えれば、間違った手ほどきだった。許してくれ。








ヒルデ:いえ……。ただただ私が未熟だっただけですから。












…………。


…………。


…………。













レードゥル:神妙だったな。


ヒルデ:それは、仕方ありません。


レードゥル:やはりリントヴルムだったな。


ヒルデ:色々と懐かしい顔に会いたくなって。


レードゥル:うむ。


ヒルデ:そういえば、先生。ファーライ夫人に娘がいるのを知っていましたか?


レードゥル:何。娘が……。


ヒルデ:四歳になる、ファーライ夫人と同じ、赤毛の女の子ですよ。


レードゥル:そうか。


ヒルデ:はい。








レードゥル:そうか……。








ヒルデ:はい。







 残され星のものがたり 第200話 「君住む街へ VII」 終







「次回は7月14日(金)に更新予定です。

 またお目にかかりましょう。ごきげんよう」

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