ECO家の一族 クローバーワールドの片隅に生きる、とある一族のお話。
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Vor 10 Jahren VIII

リントヴルム パレ・リーゼル 学院長室――


ヒルデ:…………。







 ヒルデがパレ・リーゼルに入学してから二ヶ月が経とうとした頃、彼女に仕える、という使命を帯びてノヴァリス家から派遣された一団がパレ・リーゼルに到着した。

 だが――。








レードゥル:お帰りいただこう。


ヒルデ:レードゥル師……!


一団の長:なんと……?


レードゥル:ここでは全て自分の手でやるのだ。どんな権門の人であろうとも、例外は認められない。最初に伝えたはずだ。


学院長:レードゥル殿、お控えなさい!


レードゥル:ヒルデは私の生徒である。私の教導の方針に口を挟む事は、何人であろうとも許さぬ。


一団の長:…………。


レードゥル:さあ。帰られよ。


一団の長:……名は。








レードゥル:ディーター・レードゥルだ。貴公の名は結構。二度と会わぬのだからな。








ヒルデ:レードゥル師、何故……!?


レードゥル:お前が、あの者たちの到着を喜んでないように見えたのでな。


ヒルデ:それは……。


レードゥル:心配はいらない。


ヒルデ:…………。








レードゥル:お前は魔導の研鑽だけを考えていればいい。












…………。


…………。


…………。












リントヴルム ファーライ邸――


ヒルデ:ファーライ夫人! 話があります……!








イステル:――ヒルデ。


ヒルデ:はい。


イステル:あなたの懸念は、おそらく正しい。


ヒルデ:…………。


イステル:ディーターには、必ず報復がある。


ヒルデ:はい。


イステル:貴人がね、下賤と信じる階級の者から横っ面を張られたのよ。ただで済むはずがない。


ヒルデ:ファーライ夫人……。








イステル:誰ぞある! ルースを、ファンルースをこれへ!

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